花を飾る 日常をホンノリと彩る…

花のお話 その9「ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団ニューイヤーコンサート」



トピック イメージ 花 ヨーロッパで一番花を楽しむ国はイギリス、という事を聞いたことがあります。確かに「ガーデニング」といえばイギリスを思い浮かべます。しかし、数少ないヨーロッパでの経験からいえば、多くの国で、鉢植えの花を狭い庭先や壁などに飾って楽しんでいる光景を目にします。一番、という事は「量」的なものなのでしょうが、ガーデニングは「切り花」と違って流通している訳ではないでしょうから、データなんてものは無いでしょうね。もし調べるのなら「園芸用品」の流通量なのでしょうけど…。

まあ、どの国が「○○で一番」というのはお国自慢のようなもので、基準は無いのでしょうけど、同じ「花を飾る」「花を楽しむ」といっても、ヨーロッパと日本とでは少しその「造形」的な趣が違うように感じます。

話題を変える訳ではないのですが、毎年、元旦にTVで放送されるウィーンフィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサート(ウィーン学友協会の大ホール、黄金のホールで開かれる)は新しい年の始まりの楽しみです。1939年に始まり、1945年の中止を除いて毎年行われていますが、その年は第二次世界大戦が終わった年ですから、多くの犠牲者への追悼の意味で開かれなかったのだと思います。しかし、その前年には開かれていますので、大戦の真っただ中でもコンサートを開く、ヨーロッパの「伝統・文化」に対する思いに凄みさえ感じます。

主なプログラムはヨハン・シュトラウス一家のワルツやポルカです。2002年にはアジア人で2人目の小澤征爾が指揮をとりました。演奏に加え、そういった事も楽しみなのですけど、もう一つの大きな楽しみがあります。それは、あのゴージャスな黄金のホールに飾られる「花」です。毎年毎年、趣の違った飾り付けがされますが、豪華な年もあれば比較的質素な年もあります。しかしながら、あれほどに飾られた花を日本で見る事はありません。少なくとも私は見た事がありません。

まさに「宮廷の装飾」なのでしょう。その美しさ(絢爛な迫力)には息を飲んでしまいます。しかし、その「花の飾り方」には、日本の情緒とはかなり異質なものも感じてしまいます。決して、それがどうのこうのという訳ではないのですが、花の飾り方に「空間」が少ないのです。不謹慎な言い方かもしれませんが、ビッシリと寄せ集められて飾られています。これはヨーロッパの人たちと日本人との「好み」の違いなのかもしれませんが、日本の活花ではあれほど花の密度は出しません。やる人もいるかもしれませんが、床の間に飾る事を意識して、絵のような造形を作ります。枝物を広げてみたり、葉物の形を整えてみたり、主役は何で、それを引き立たせるものは何、といったように「広がり」と「空間」を演出(造り出す)します。

もちろん、本サイトは「活花」のサイトではありませんから、「花の飾り方」は自由に楽しむのがコンセプトです。それにしても、時には一輪挿し、時には葉物と一種類だけの花を組み合わせたり、たまに主役としてゴージャスな花(バラやユリ、ヒマワリ、ストックなど)を持ってくることもありますけど、あれほどの密度で飾る事はありません(もし、お金をかけるとしても)。これは文化の差なのでしょう。ゴージャスなのも、もちろん「花」ですけど。

とはいえ、毎年、「今年はどんな花を、どのように飾ってあるのだろう」と楽しみにしています。本物を見ると圧倒されてしまうでしょうね。最大の見せ場は「美しく青きドナウ」です。そして、また楽しみなのはお約束のラディツキー行進曲。思わず一緒に手を叩いてしまいます。しかし、世界で深刻な災害が起こった時は中止されます。それだけ、全世界で見られているという事でしょう。おそらく、花が質素に感じられるのはそんな年かもしれません。もし、ご覧になった事が無い方はぜひ。元旦の夜に美しいオーケストラの演奏と花を楽しんでください。


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