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花を飾る日常をホンノリと彩る…

花のお話 その14「花言葉は、誰がどうやって決めるのでしょうか」




花のお話 まず、花言葉の発祥ですけど、17世紀頃のトルコ(オスマン帝国のイスタンブール)というのが定説のようです。トルコには文字や言葉ではなく、花それぞれに意味を持たせて、それを相手へのメッセージとして贈る、という習慣があったようです。「花に自分の思いを託して贈る」なんて、なかなかロマンチックですね。例えば、「美しい人」という意味の花と、「永遠の愛」という意味の花を相手に贈れば「美しいあなたを永遠に愛します」というメッセージになる訳です。もし、そのお返しに「永遠」という意味の花と、「友人」という意味の花を贈られれば、「ズッとお友達でいましょうね」という返事になるのでしょう。

その花言葉がヨーロッパに紹介され、ブームとなった火付け役は、シャルロット・ド・ラトゥーユという女性がフランスで刊行した著作、タイトルはそのものズバリ「花言葉(仏語:Le Langage des Fleurs)」です(英語だと "Code for flowers" ですが、「花の暗号」と直訳できますから、何か機械的ですね)。そこからヨーロッパ各地へ、そして世界へと広がって行きます。

ヨーロッパ、世界に伝わったことで、花言葉は様々な広がりを見せます。つまり、各国の土地土地のイメージで花言葉が作り出されていきますから。花言葉には決まりがなく、誰が決めたとも言えるものではないようです。それぞれの土地、国の文化の中で様々に変わって行くのは当然なのでしょう。例えば、バラはヨーロッパでは「花の中の花(百花の女王でしょうか)」とされ、「勝ち誇る美と愛欲」を象徴する中で様々な花言葉が生まれてきました。「愛」「恋」「美」「幸福」、赤いバラだと「熱烈な恋」「あなたを愛しています」「私を射止めてください」(かなりのストレートです)、ピンクのバラだと「上品」「気品」「温かい心」「恋の誓い」「しとやか」などと(赤に比べていきなり可愛らしく)なります。日本人が好む桜では「心の美しさ」「精神の美」など、少し大人しくなるようです。

このように、花言葉は「これが絶対」というものではなく、ヨーロッパでは「神話・伝説」にまつわるものが多いようです。スイセン(水仙)の「自惚れ」はナルシス(水に映った自分の美しさに恋してしまった)の伝説からです。日本では、花に携わる人たちがその花に合った言葉を考えるなどして、やはり「四季(自然)に合わせ、花の特徴を捉えたもの」が多くなるようです。例えばツバキ(椿)ですが、その花に香りが無いことから「控え目」「謙遜」「気取らない優美さ」となります。

ちなみに、では誰でもが勝手に花言葉を付けて良いのかと言えば、やはり花卉業界の団体が中心となって決めているようです。新品種が開発された場合にはその開発者自身が花言葉を決めるそうですし、生産者が消費者から募集して命名する事もあり、販売会社が決めたりすることもあるそうです。販売促進が目的ですね。ちょっと、ロマンチックな花言葉も、広告のキャッチコピーのような感じがしますが、とはいえ、「花に気持ちを込めて飾る・贈る」という原点は変わりません。

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