花を飾る 日常をホンノリと彩る…

花のお話 その29「桔梗の花の不思議さ」



トピック イメージ 花 前回、自分が住んでいる地域の花の伝説を調べていた時、もう一つ、「桔梗」に関わる伝説がありました。これは千葉県山武郡松尾町に伝わる話です。

昔、山武郡のある里山に太郎丸という若者が、わずかばかりの畑を耕して、母親と二人で暮らしていたそうです。太郎丸は背丈も高く、筋骨隆々の偉丈夫だったそうです。その太郎丸の夢は、都へ上り、朝廷に仕える侍になることでしたが、母親を残して家を離れる訳にもいかず、ひとり、畑仕事の合間に木刀や竹の弓矢で武術の腕を磨いていました。

ある時、その太郎丸の住む里の丘に化け物が出るという噂が広がり、村の若い衆がその退治に向かったが、腰を抜かして逃げ帰る始末。里の長は困り果て、「化け物の正体を見定めてきた者には、何でも好きなものを与える」と御触れを出しました。それを聞いた太郎丸は、自分が退治すると申し出て、ある夏の夜、満月が煌々と光る中、山の大きな木の陰に白いものが揺れているのを目にしました。太郎丸がそれを目がけて弓矢を放つと、見事に命中し、その白いものは消え去ったという事です。

翌朝、太郎丸が矢で仕留めた白いものが消えた辺りを見て回ると、一面の白い桔梗が咲いていたそうです。太郎丸は願いが叶って、都に向かいましたが、その時以来、このかつては化け物の丘だった場所は「桔梗の丘」と呼ばれるようになり、そして、掛川から来た殿様がこの丘に城を築き、「桔梗城」と名付けられたそうです。その殿様の名前は太田備中資美。あの、江戸を開いた太田資長(道灌:どうかん)の子孫にその名があります。その太田の家紋は桔梗。

どうも、偶然の一致にしては、桔梗が繋がっています。この前の話で平将門を裏切った桔梗姫のことを書きましたが、その将門調伏の祈祷を行った成田山新勝寺の属する真言宗智山派の紋が桔梗です。桔梗には何か不思議な因縁でもあるのでしょうか。花自体は可憐で、そんな恐ろしい雰囲気などまるでありませんけど。

これは余談ですけど、太田道灌は主家に暗殺されています。同じ桔梗紋では明智光秀、坂本竜馬、大村益次郎らがいますがなぜか不遇の最期を遂げています。花に絡む話としては、なんとも艶のない話なのですが、それらはやはり、桔梗姫に裏切られた平将門の恨みと結び付けられることがあるようです。桔梗には可哀そうな話ですが。

花のお話 目次へ

アクセス数ベスト5コンテンツ
★花のお話 その12「弔いには何故、白い菊なのか?」
★花のお話 その14「花言葉は、誰がどうやって決めるのでしょうか」
★花のお話 その6「千利休と豊臣秀吉 一輪の朝顔」
★花のお話 その32「花にまつわる日本語の表現の豊かさは詩の中から」
★花のお話 その51「花一輪に飼い慣らされる 花を眺める心の内は…」



■探し物は何ですか…? カタログ気分で色々検索。
↑「すべて表示」をクリックするとAmazon.co.jpの検索結果一覧に移動します。

スポンサー リンク

他 リンク

「雑学を楽しむ」サイト
テキトー雑学堂 バナー
「あれこれブログ風」サイト
「不思議」「怖い」「変」を普通に考える バナー


■サイトポリシー ■プロフィール
■お問い合わせ
ページトップへ戻る

Design by Megapx / Template by s-hoshino.com
Copyright(C) Ureagnak All Rights Reserved.