花を飾る 日常をホンノリと彩る…

花のお話 その34「ソメイヨシノのご先祖さま(原木)が見つかったそうです」



トピック イメージ 花 新聞で「ソメイヨシノ元祖『上野に』」という記事を朝刊で見つけて、「へー…」と思って読んだら、次の日の同じ新聞に「サクラ」の記事があったのですが、そこには「(ソメイヨシノは)染井の植木職人が人工交配でつくり出したという説もありますが裏付けはありません。自然にたまたま生まれたものを見つけて増やした可能性も指摘されています。そうであれば最初の一本がどこかで生き残っているかもしれません。(朝日新聞朝刊3/14)」と書かれていました。先の「元祖『上野に』」という記事は一日前の記事です。これが逆なら「あ、見つかったんだ…」と時系列では思うのですが、逆です。まあ、大きな新聞社ですから別々の担当者がやっていたのでしょう。でも、なんか、笑ってしまいます。

とまあ、そんな雑感は置いといて、ソメイヨシノが花開く季節は文句なしに気持ちがウキウキとします。本格的な春の到来、という気分もありますが、見事に一斉に花が開くその様に目を見張るのは日本人だけなのでしょうか? よく「パッと咲いて、パッと散る潔さ」が日本人の美意識の原点、などといいますが、規模は違えど、どんな花も「咲いて、散り」ます。それに、ソメイヨシノは数ある桜の中では江戸末期から明治期に現れた新参者で、日本人云々の原点には時間的に存在していません。ただ、確かにあれほど見事に「時期を同じくして」一斉に開き、散っていく花は他にないでしょう。その原因は、ソメイヨシノが全て「同じ遺伝子」を持っているからだそうです。つまり、クローンですね。たった一本の木から世界中のソメイヨシノが生まれた、ということです。

サクラには100程度の様々な野生種が世界に分布しているそうですが、日本で見られる野生種は10種類だそうです。その他にも自然や人の手による多様な品種があるようです。まだ冬の寒気が残る早い時期に咲くカワズザクラ(河津桜)は、オオシマザクラ とカンヒザクラ の自然交雑種であると推定されているそうです。あの赤味の強い鮮やかな色はカンヒザクラの遺伝子によるものでしょう。川沿いや沿道に並んでいる様は、ソメイヨシノとはまた違った、ウメにも通じるような趣があります。川津のものが有名ですが、一度見た事がありますけど、なかなかに春一番の鮮やかさを堪能させてくれます。

それで、ソメイヨシノの「原木」ですが、記事によると上野動物園の表門近くの「小松宮親王像」の北側にあるようです。多分、目にした事はあると思いますが、まさかそれが「原木」であるとは思いませんでした。千葉大学の研究チームの遺伝子解析による成果だそうです。先ほど、クローンといいましたが、その技術はソメイヨシノを「接ぎ木」で増やすというものらしく、植物の細胞は動物よりも柔軟性が高いようです。同じ遺伝子のサクラ同士では種ができないようなのですが、違う遺伝子のサクラとは交配できるそうです。だったら、サクランボの実ったソメイヨシノがあるのかな、と思ったら、そのサクラはソメイヨシノとは別物であるとのこと。

「ソメイヨシノ元祖」の記事を注意深く読むと、まだソメイヨシノが「自然交配」から生まれたのか、「人工交配」で生まれたのかについては決定的な証拠は不十分なようです。オオシマザクラを父親に、エドヒガンを母親として生まれた事は分かっているそうですが、「たまたま生まれた」のか「人為的に作られたのか」ということには確実な答えがまだないとの事ですけど、その上野に様々なサクラが並び、人為的に交配された形跡があることから「起源が自然交配とは考えにくくなった」とか。まあ、そこが謎のままでもソメイヨシノはソメイヨシノです。中には、専門家でも見分けがつかないような雑種もあるそうですが、花を眺める人の気持ちはそんなに緻密なものではないでしょう。「実はそれ、ソメイヨシノの雑種だよ」と云われようが、花を眺めながら「一杯」という気分に変わりはないでしょう。家の前にあるサクラの枝には、もう蕾がハッキリと目に見えて膨らみ始めています。春です。


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