花のお話 その42「琥珀の中に数千万年も咲く花」


■これからギターを始められる方のご参考にでもなれば。


(時事ドットコムより:https://www.jiji.com/jc/zc?k=201602/2016021600014&g=int)
■その花は新種に分類され、学名は、琥珀のギリシャ語から「エレクトリ」と名付けられたそうです。余談ですが、琥珀は布などで擦ると静電気が発生するので、英語の "電気:electricity" はこの琥珀に由来しています(英語での琥珀そのものは "アンバー:Amber" )。二つ見つかった花のうち、完全に近い形の花は細長いラッパ状で、長さは9ミリほどだそうです。琥珀の中に閉じ込められているので、やはり「色」はよく分かりませんが、化石とはちがってその風合いは、まさに今咲いている花のように感じられます。
■琥珀は樹脂が地中で固化してできるもので、「人類が装飾に使った最初の宝石」とも言われています。琥珀の中に大昔のハエやアリなどの昆虫が閉じ込められているものはよく目にしますが、完全な花が閉じ込められているものは珍しいそうです(葉っぱなどはよくあるそうです)。これまた余談ですが、宝石は鉱物であり、その硬度で分類されますが、例外的に宝石として扱われるものにサンゴや真珠があり、琥珀もその一つです。昆虫が閉じ込められた琥珀を使った装飾品がありますけど、現在の虫を琥珀風の樹脂に閉じ込めたニセモノもあります。
■この記事を見た時、どのようなキッカケで樹脂の中に閉じ込められたのかは分かりませんが、数千万年の間、琥珀の中で咲き続けていた「花」に、何とも言えぬ想いが湧きあがってきました。以前に、枯れない処理を施された花に対して「興醒め」的な記事を書きましたが、これは何の意図も無く、自然の中でたまたま琥珀の中に閉じ込められ、気の遠くなるような年月の間、開花した姿を留めてきた花です。現実に、太古の昔、この花が咲き誇っていた光景はどのようなものだったのでしょうか。その時代、まだ人類は登場していません。しかし、花はその遥か以前から「生き残りの戦略」として、自らを彩り、人類よりも長い時間をかけて今のように美しい姿に進化しています。そして、今、人は花との生活の中で「飾り、楽しみ、癒される」関係になっています。
■琥珀の中で時間を止めて咲き続けていた花。その子孫は、今、人が眺める景色の中、庭や家の中で人の目を和ませてくれています。
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★花の詩紹介 花の詩8
★花の詩紹介 花の詩4
★花の詩紹介 花の詩1
★花の詩紹介 花の詩6
★花の詩紹介 花の詩2
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