花を飾る 日常をホンノリと彩る…

花のお話 その66「続 秋に咲く桜 本当なんだ… 不時現象」



花のお話 「秋に咲く桜」といえば、コスモスと言いたいところですけど…。以前この編に書いた「秋に咲く桜 季節を勘違い? それとも…」ですが、ウェザーニュースの調査によると、今年(2018年10月)、本当にこの秋、九州から北海道の広いエリアで、ソメイヨシノが季節外れの開花をしたとの報告が354件あったそうです。関東南部・東海・近畿エリアを中心に「咲いている」という報告が多く、沿岸地域に限らず、内陸エリアでも咲いている所があるようです。

さすがに満開という訳ではないらしく、殆ど葉が落ちた枝に数輪咲いているのが確認されているようです。その原因ですが、今年の猛烈な台風による「塩害」が大きく関係しているとか。つまり、今年、各地に大きな被害をもたらした台風21号や24号による強風で、海の潮が吹き上げられ、その「塩害」で葉が落ちてしまったからだという事です。以前の記事では、サクラは夏に花芽を作り、それを葉で作るホルモンによって芽が開くのを止めていて、それが「台風や天候不順や害虫」によって「夏の終わりに葉で作られるそのホルモンが十分に芽に届かず」、「そんな時に夏の終わりが涼しくなり、その後気温が上昇すると、それを春になったと『勘違い』をして秋に花を咲かせてしまうことがある」と書きましたが、「塩害」でも同じような事が起きるそうです。その塩害をもたらしたものは台風で、台風が桜の花を秋に咲かせるなんて、因果関係がまるで「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな面白味を感じます。不謹慎ながら…。

今年の台風は、最大瞬間風速が60m/s近い猛烈な風を記録し、海の潮を内陸部まで巻き上げた、その塩が桜の葉を枯らしてしまったということです。いずれにしても、何らかの原因で葉から花芽を抑制するホルモンが供給されずに、秋に花を咲かせてしまう事を「不時現象(ふじげんしょう)」と呼ぶようです。

ちなみに、我が家の前の公園にも大きな桜の木が二本あって、こちらもかなり早い段階で葉を散らしています。海からはけっこう離れているので塩害という事はなさそうですが、今年の猛烈な夏の暑さで葉が枯れてしまっているようです。そのほかの木々も同様に日中に陽が強く当たる方向が枯れています。今年に限っては「塩害・猛暑」が「不時現象」を起こしたとすれば、秋に蕾を開いた桜の可憐さに比べて、その原因が何とも趣のない、災害といえる事です。公園の桜を見に行きましたが、この桜は花を開かせてはいませんでした。

それで、以前の記事を読み返していたのですが、「桜は本来秋に咲いていた」という説があったことを思い出しました。簡単に説明しますと、サクラがネパールからのいわゆる照葉樹林帯に沿って日本に伝わってくる際に、ネパールの「秋に咲く桜」の遺伝子も伝え、それが日本のサクラの中にも残っているという事です。確かに「十月桜」という、秋に咲く桜はあります。花の密度はあまりなく、花もソメイヨシノに比べると小さいのですが、なんとも肌寒い空気の中で「可愛い」花を咲かせます。他にも秋と春に咲く桜はあります。

秋の桜にもそれなりの趣はありますが、今年、各地で大きな被害をもたらした台風が、そんな景色を作るなんて、自然が起こしたこととはいえ、なんとも皮肉なものを感じてしまいます。「不時の桜」とは、「時を選ばぬ桜」ではなく、「あってはならない桜の開花」と訳したくなります。

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